【ワイン会記録】2022/12/28 ~素晴らしきブーケの魅力とは~ @Aoyama Wine Base


すべて長期熟成のポテンシャルを兼ね備えたスーパースター達!!
熟成とともにどう変化してゆくのか、移ろいゆくブーケをお楽しみください。




ということで、今回も記録してゆきます☆




こちら、抜栓している様子↓ 良かったらご覧ください!













まずは!

1966 Chateau Mouton Rothschild (Pauillac)
シャトー・ムートン・ロートシルト(ポイヤック)

カベルネ・ソーヴィニヨン カベルネ・フラン メルロー プティ・ヴェルド


1966年の出来事:ビートルズ来日!

メドック格付けの頂点に君臨する。
1973年に2級から1級へと昇格を遂げた唯一のシャトー。

ラベル: ピエール・アレシンスキー が描いた「酒飲み牡羊」
ピエール・アレシンスキーについてはこちら

気候:気候は穏やかで、秋の十分な日照により、フェノールは熟し、リッチで濃厚な果実味、高い酸味を兼ね備えたワインができた年。特に左岸のカベルネの出来が良い。

テイスティングコメント:
エッジははっきりとオレンジがかり、熟成を感じさせるが、中心は鮮やかなルビー色。
ドライな紫プラムやブラックカラント、湿った黒い土、腐葉土、藁、タバコなどのブーケ。
なめらかな口当たりに緻密なタンニン。美しい酸がフィニッシュへと続く。




1961 Chateau Margaux (Margaux)
シャトー・マルゴー(マルゴー)

カベルネ・ソーヴィニヨン75%、メルロー20%、プティ・ヴェルド3%、カベルネ・フラン2%

同じくメドック格付けの頂点に君臨し、美しいお城が印象的なマルゴー。
5大シャトーの中で、最も“女性的”と称される。

1977年にアンドレ・メンツェロプロス氏の所有となり、更なる改善が行われ品質が向上
→セカンドラベルの導入、ブドウ畑の再編、醸造設備への投資など

気候:模範的であり、伝説的な年。 右岸左岸ともに優れ、果実は小さく、豊かで凝縮したぶどうが出来、完璧な状態で収穫された。
(以下、Chateau Margaux 公式サイトより↓)
春の激しい霜と5月終わりの短期間の強烈な寒さによる例外的な花振いによって、悲劇的に収穫量が削減した。
その後特に乾燥し暑かった夏の並外れた気候条件によって、この少ない収穫は、本当に稀にみる成熟と凝縮性を手に入れることができた。

テイスティングコメント:
エッジはオレンジがかり、中心にかけては少し茶色がかったルビー色。
カベルネ比率の高さからくる力強い香り。印象としては今回の中でマルゴーが一番香りの要素が大きい。(初日の印象)
針葉樹の清涼感、カシスのようなはっきりとした黒系果実、腐葉土などの香り。
サラサラと溶け込んだタンニン、飲んでみると妖艶で甘美な印象も受ける。

何回かに分けて飲んでみたが、カベルネからくるピラジンが優しくなり、数日かけてゆっくり飲むほうが良さが伝わるかもしれない。






1961 Chateau Haut Brion (Grave)
シャトー・オーブリオン(グラーヴ)

カベルネ・ソーヴィニヨン45%、メルロー37%、カベルネ・フラン18%

1961年の出来事:ベルリンの壁構築

1855年のメドックの格付けで、当時からあまりにも有名だったために、例外的にグラーヴ地区から選ばれ、1級という栄誉を与えられた歴史的シャトーがオー・ブリオン。
「スーティラージュ(澱引き)」「ウイヤージュ(補酒)」といった手法を世界で初めて取り入れるなど技術革命を起こした。

気候:模範的であり、伝説的な年。 右岸左岸ともに優れ、果実は小さく、豊かで凝縮したぶどうが出来、完璧な状態で収穫された。

テイスティングコメント:
エッジは同じくオレンジがかっているが、中心部は黒みを帯びた深いガーネット。
個性的でとてつもなく大きな香り。(二日目の印象。初日より圧倒的に開いている)
こちらもブラックベリーやカシスの黒系果実、森の下草、黒土、タバコのブーケ。炭のような香ばしい薫香が特に印象的。
アタックはなめらか、タンニンは溶け込みつつもまだしっかりと感じられ、パワフルにすら感じる凝縮した液体。
複雑で、壮大なスケールを感じさせてくれる偉大なワイン。素晴らしい!


飲むのは2回目になるが、何度飲んでも若々しく、衰えをしることのない化け物ワイン。

1937 Chateau Ausone (Saint Emilion)
シャトー・オーゾンヌ(サンテミリオン)

もはや貫禄がすごい笑

カベルネ・フラン55%、メルロー45%

1937年の出来事:日中戦争勃発中

現在は脱退しているが、2022年のサンテミリオン格付けが更新されるまで最高ランクの「サン・テミリオン・プリミエ・グラン・クリュ・クラッセA」(第一特別級A)に君臨していたシャトー。

高樹齢、低収量から造られるワインは、凝縮感がありながらも、その果実味のあるスタイルは非常にエレガント。新樽100%

気候:曇りがちな夏と戦っていたにもかかわらず、概して非常に良好。

テイスティングコメント:
エッジは完全にオレンジになり、中心部はやや明るめのレンガ色でかなりの熟成が見受けられる。
新樽100% からくる焦がした樽のようなスモーキーなニュアンスに、少し藁、腐葉のようなブーケ。
軟水のような柔らかな口当たり。メルローらしい、エレガントでなめらかな液体が長い余韻へと続く。。




1914 Chateau Gruaud Larose (Saint Julien)
シャトー・グリュオ・ラローズ(サン・ジュリアン)

「ワインの王、王のワイン(LE VIN DES ROIS LE ROI DES VINS)」と印字されたエチケットが特徴的な、威厳と風格、そして安定感のある品質を持ち合わせた、メドック格付け第2級の中でも多くの賞賛を受けているシャトー。

高い海抜の砂利質で、水捌けの良い土壌から造られる葡萄を用いて、サン・ジュリアン村の中でも一際濃厚でエレガンスとフィネスを放った力強いワインを生産している。

こちらは貴重なネゴシアン時代のもの。アルフレッド・リューズという大手ネゴス

気候:1914年は第一次世界大戦が勃発し、戦時中の最初のヴィンテージ。
ボルドーは素晴らしい年を迎えたが、生産量が非常に少なく、見つけるのはかなり困難。

テイスティングコメント:
こちらもエッジは完全にオレンジがかり、全体的にレンガ色。かなりの熟成が感じられる。
紅茶、なめし革、甘草、ドライフィグような甘美な香り、腐葉のようなかなり熟成を感じるブーケが複雑に入り交じる。
繊細なアタック、優しい酸がなんとも心地よい。
かなり丸みを帯びた球体のようなタンニンだが、舌の上にはまだ残る。
柔らかな軽やかな綿菓子のような感覚の液体が喉の奥にゆっくりと流れてゆく。
100年以上経過しているとはとても思えない、まだまだ若々しい状態。

素晴らしいポテンシャルを持ち熟成に耐えたワインは共通し、スペアミントやメントールなどの甘やかなニュアンスが残り、全ての要素、酸味、甘味、タンニンが丸くなり球体。
若いワインはギシギシと力強いタンニンが口全体の渇きを奪うが、熟成されたワインは、球を描き、まるで水のように喉の乾きを潤す。









全体的に状態が良く、豊かな酸がこれまで熟成を支えてきたのだろう。
そして全体的に若々しい印象(リコルクなし)で驚きました。
さすがボルドーのトップシャトー。。。

今回の一番人気は、、







1961オーブリオンと1914グリュオラローズでした!!!



ということで、

13名様限定(各50ml) ♦99,999円♦
2022年最後のワイン会でございました。




2023年も沢山の素晴らしい古酒をみなさまと分かち合えたらと思います。
本年もよろしくお願いいたします!!!



(文:このみ)


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