【ワイン会記録】2023/1/5(木)~嗚呼・・コルトンの丘よ~ @Aoyama Wine Base



公式には、白の特級として、コルトン・シャルルマーニュとシャルルマーニュが存在するが、シャルルマーニュの名称を使用する生産者はいない。
ACシャルルマーニュの、アン・シャルルマーニュとル・シャルルマーニュの2つだけで、ACコルトン・シャルルマーニュの面積の半分弱を占める。
この2つ以外の7つの畑もACコルトン・シャルルマーニュを名乗れるので、ワインのスタイルは多種多様。
そんな謎に包まれたグラン・クリュ、コルトン・シャルルマーニュの飲み比べ!!



大変遅くなりましたが、今年一発目のワイン会についてまとめました~!
※今回は一部しかテイスティングコメントがありませんが、ご了承ください(o_ _)o



供出ワイン↓↓↓


まずは! 2012 Dom Perignon (Happy New Year!!!)




2011 Corton Charlemagne (Bonneau de Martray)
コルトン・シャルルマーニュ(ボノー・デュ・マルトレイ)

叔父から引き継いだジャン・ル・ボーが1969年~1993年まで所有し、1994年からジャン・シャルルが引き継ぐ。
西もしくは南西向きのひと続きの畑を所有。 ジャン・ル・ボーの時代は赤のコルトンが大部分を占めていたが、後に大部分を引き抜きシャルドネを植えたので、現在は全11haの所有で9.50haがコルトン・シャルルマーニュ。

2004年からビオディナミを開始し、2013年デメターの認証を受けた。
「ヴィンテージの善し悪しに関わらす年間生産量は180樽まで」という徹底した主義を貫く。
1年目は樽(最大30%新樽)、翌年冬はステンレス・タンクで熟成してからブレンドする。
2017年には、カリフォルニア・カルトワインであるスクリーミング・イーグルのオーナーに買収される。
そして近年では、DRCがボノー・デュ・マルトレイから畑を借り、コルトン・シャルルマーニュの生産を開始したのは世界中に衝撃が走った。 昨年、2019年VTが初リリースとなった。(506ケース)  

ボノー・デュ・マルトレは、コルトンの丘を取り巻く畑の中で西から南西向きの、アロース・コルトン村のル・シャルルマーニュ(Le Charlemagne、)とペルナン・ヴェルジュレス村のアン・シャルルマーニュ(En Charlemagne)に畑を所有し、日照量が多く、熟度の高いぶどうが獲れる。
ル・シャルルマーニュとアン・シャルルマーニュの全体の栽培面積はそれぞれ、16.95haと17.26haでコルトン・シャルルマーニュの中核を占めている。

ボノー・デュ・マルトレのコルトン・シャルルマーニュは、アン・シャルルマーニュの森に近い上部斜面の「Rollin Haut」、ル・シャルルマーニュの中腹の「Grande Plante」、下部の「Les Latours」の3つをブレンドして造られる。表土の薄い石灰岩に粘土、シルト、泥灰岩など9タイプの土壌があり、3つの小区画がある。

気候:非常に困難な年。激しい熱波や嵐など様々な妨げを乗り越えながら、収穫は8月末に始まった。赤よりも白の方がよくでき、コート・ド・ボーヌの白は特に素晴らしい例もみられる。






2009 Corton Charlemagne (Jacques Prieur) 0.22ha
コルトン・シャルルマーニュ(ジャック・プリウール)

ムルソーに本拠地を構え、コート・ド・ニュイからコート・ド・ボーヌにかけて数多くの畑を所有。モンラッシェ・ミュジニー・シャンベルタンなどの特級畑も多く所有する。 現在、21 ha のブドウ畑を所有、その中に 9 つのグラン クリュと 14 のプルミエ クリュを含む。
1988年にメルキュレのネゴシアンであるアントナン・ロデ社と共同経営を開始。
1990年より、女性醸造家ナディーヌ・ギュブランが醸造長を務め、品質が向上する。

気候:非常に優れたヴィンテージ。天候には多少の問題があったにもかかわらず、結果として得られたワインは、アロマティックで、豊かで凝縮された果実味と素晴らしいストラクチャーを備えたものになりました。

テイスティングコメント(抜栓から数日後試飲):
美しく輝く黄金色。熟れたパイナップル、バニラ、木質香などの芳醇なアロマ。酸は穏やかで丸みがある厚みのある味わい。
長い余韻。今飲んでも美味しいが、まだまだ熟成させて楽しんでみたい一本。




2000 Corton Charlemagne (George Roumier)
コルトン・シャルルマーニュ(ジョルジュ・ルーミエ)

ジョルジュ・ルミエが亡くなると、息子のジャン・マリーがワイン造りを引き継ぎ、現在は息子であるクリストフが跡を継いでいる。 畑の大半は耕作契約。
彼の焦点はテロワールに非常に重点を置き、新樽は控えめ(特級でも50%以下)に使用され、ワインの繊細さと香りが輝くように発酵の温度は低く保たれている。
コルトン・シャルルマーニュは、コルトンの丘でもペルナンヴェルジュレス内の、朝が冷え込んで昼夜の温度差が大きい西向き斜面に位置。
遠いので、ブドウの世話はパトリック・ビーズにも助けてもらっている。 年間3~4樽の少量生産。

ワインレポート テイスティングコメント引用↓
レモンオイル、蜜リンゴ、ほのかにパイナップル、チョーキーな酸がグリップし、セクシーなテクスチャー。カキ殻、ジンジャー、ソルティなフィニッシュ。

気候:9月、コート・ド・ボーヌとコート・シャロネーズでは嵐に見舞われ、収穫を妨げた。 結果的に白ブドウに関しては、果皮が厚く健全、基本的にブルゴーニュ全土で成熟がうまく進み、優良年とさる。 豊作だが、ブドウの果汁の少なさに対し、果皮が厚いという声もあがった。





1999 Corton Charlemagne (Simon Bize) 0.22ha
コルトン・シャルルマーニュ(シモン・ビーズ)

サヴィニー・レ・ボーヌ村に本拠地を構え、現在は22haに畑を拡大している造り手。
4 代目であるパトリック・ビーズは、1972 年に 20 歳でエステートで働き始め、1980 年代に引き継いだ。
コルトンシャルルマーニュの醸造を始めたのは、1997年から。
アン・シャルルマーニュの真西の区画にあり、0.2haをメタヤージュ(折半耕作)している。
60~70年の古木から低収量のブドウが獲れる。 通常、新樽は控えめで、白ワインは30%以下程度。

気候:赤・白ともに良好なヴィンテージ。 9月下旬に雨が降ったが、コート・ド・ボーヌはわずかに早く収穫が終わり、ほぼ影響はなかったところも多い。 豊作だったが、過剰な収量を抑えて早く摘み取った生産者は、素晴らしいワインをつくった。





1986 Corton Charlemagne (Louis Latour) 9.65ha

1731年にはコート・ド・ボーヌでブドウを栽培していた歴史あるドメーヌ兼ブルゴーニュにおける最大規模のネゴシアン。
4代目は、19世紀後半にフィロキセラ禍で壊滅状態になったブルゴーニュで、この地域の主力であったアリゴテやピノ・ノワールをシャルドネに改植。
1895年、ブルゴーニュの偉大な白ワイン「コルトン・シャルルマーニュ」を生む礎となった。

ルイ・ラトゥールの所有するブドウ畑の大部分はアロース・コルトンにある(そのうち 26 エーカーはコルトン・シャルルマーニュのグラン・クリュにある)。
白ブドウは完全に熟してから収穫され、新樽率100%でリッチな仕上がり。
近年までは7代目のルイ・ファブリスが社長を務めていたが、昨年逝去。 現在は、弟のフロラン・ラトゥール氏が社長に就任した。

気候:8月下旬から9月にかけて嵐が吹き荒れたものの、その後天候は順調に回復し無事収穫。 ばらつきが多い年との見解もあるが、困難な割には出来の良いブドウが獲れた。

テイスティングコメント:
外観は美しい琥珀色。ヴァニラやバター、ヘーゼルナッツに藁や燻製っぽいブーケが混じり、かなり複雑でスケールの大きい香り。
時を経てふくよかでまろやかな液体に。今回のラインナップの中では一番古酒なので、これだけかなり異次元。コルトンシャルルマーニュの熟成のポテンシャルを感じられる素晴らしい一本。。。






今回、プラスアルファでコルトン・ブランと比較してみました!!

2011 Corton Grand Cru (Francois Parent)

ヴォーヌ・ロマネのグロ家の長女、アンヌ・フランソワーズ・グロとポマールのフランソワ・パランが結婚し、ポマールに居を構える。それぞれのドメーヌの名を世に残すため、両方のワインが存在するが、夫フランソワのワインのラベルには黒トリュフがあしらわれている。

テイスティングコメント:
こちらも輝きのある黄金色。穏やかで綺麗な酸、ミネラリーでエレガンスも兼ね備える。優しい、良い意味で軽やかなアタック。
11年の熟成により全体的にまとまりがあり、今飲んで楽しめる印象。
コルトンシャルルマーニュに比べると凝縮感や余韻の長さは少し劣るかもしれないが、こちらはこちらでとても美味しく、非常に秀逸な造り手でした。





いやー今回はコルトンシャルルマーニュを並べるというなんとも贅沢な企画でした。

ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!!!!



次回のワイン会も乞うご期待!!

(文:このみ)

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