【ワインレポート】シャトー・テルトル・ロートブッフ垂直!! Chateau Tertre Roteboeuf Tasting 1999-1995 @Aoyama Wine Base
フランス ボルドーのサンテミリオン・グラン・クリュに格付けされている テルトル・ロートブッフ。
直訳すると、「牛がげっぷをする丘」という意味なのですが、そんな例えがでるくらい急斜面の丘に存在する畑。
メルロー主体で造られる長熟でしなやかなワインです。
そんなテルトル・ロートブッフを、今回なんともマニアックに並べてみました!!
セパージュ:メルロー80% カベフラ20%
1999★★〜★★★★
波乱な生育期を乗り越え奇跡的に品質の高いブドウが獲れたが、サンテミリオンを襲った秋の雷雨と雹が台無しにした。生産者の腕にかかっている。
テイスティングコメント:
外観は、まだ明るいルビー色。 ブラックチェリーやブルーベリー、黒土、レザーや牛皮?のような獣臭。 いくつかのヴィンテージに共通してあった香ばしい炭のような香りは一番強く感じる。 酸は高めで、きれいな余韻へと続く。まだまだ若々しい印象。
1998★★〜★★★★
ばらつきが大きい年。ぶどうが焼けるような暑い夏で、樹液が昇るのを妨げたほど。
メルローは10月の大雨の前に収穫され、サンテミリオン・ポムロールは恵まれた◎
テイスティングコメント:
外観は、まだ明るいルビー色で1999年より若干黒みを帯びている。 ピュアなブラックベリーの果実香、レザー、微かに炭のようなブーケ。 他のヴィンテージよりも濃く、わずかな苦味を伴ったフィニッシュ、後味にしっかりとしたタンニンが残る。
1997★★〜★★★
初夏は涼しく多雨だったため、結実不良などで低収量につながった。早飲みのヴィンテージ。
テイスティングコメント:
外観はエッジが茶色くなってきており、熟成が感じられる。 カシス系の甘やかな黒系果実香に、レザー、少しピーマンのニュアンス。熟成香というよりかは、果実香の方が強い印象を受け、このヴィンテージだけ若々しい要素を感じる。 余韻は他のワインに比べると短めだが、柔らかく、今飲んで楽しめるヴィンテージ。
1996★★〜★★★★
収穫前の雨は早熟のメルローに影響を与え、サンテミリオン・ポムロールではブドウの希釈と収穫量低下が見られた。
テイスティングコメント:
外観は、エッジから中心にかけて茶色味がかってきている。 黒スグリ、ブラックベリー、プルーンの少し甘い香りに、森の下生え、炭のような香りは中程度感じる。タンニンはきめ細かく、酸と果実味のバランスも良い。
1995 ★★★★
この20年間で最も乾燥し、非常に暑い夏を迎え、順調だった優良年。
収穫時の雨により、一部のメルローは影響を受けた。カベルネフランは大成功。
テイスティングコメント:
外観は、中心からエッジにかけて、茶色味がかってきており、他のヴィンテージよりもはっきりとしたグラデーションがみられる。 ブラックチェリーやプラム、紅茶、使い古したレザー、腐葉土、コーヒー、獣などの力強いブーケ。なめらかな口当たり、こなれたタンニン。 他のヴィンテージよりも熟成が明らかに進んでおり、飲み頃な印象を受ける。
個人的には1998年が一番タイプで、最初は硬い印象でしたが、ゆっくりと時間をかけて飲み進めていくと柔らかくなり、一番バランスがとれ美味しくなりましたー!!(果実感のある1997年も結構好きですな)
今回は優しいお客様に分け与えてくださり、勉強させていただきました!
ありがとうございました!!!
シェフ・ソムリエ吉原の動画解説Ver.はこちら↓
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それでは店頭でお待ちしております(・ω・)ノ
(文:このみ)
参考文献:ヴィンテージ・ワイン必須