Chateau Mouton Rothschild ワイン会 テイスティングコメント @AOYAMA WINE BASE 2024/12/20
2024年最後を締めくくったのは!!
贅沢すぎるシャトー・ムートン・ロートシルトのバックヴィンテージのワイン会でした(^^)☆
なんと、今回はお客様が1セットくださり、
贅沢にもたっぷりとテイスティングさせていただいたので、記録していきたいと思います。
ありがとうございます(o_ _)o
1968 Chateau Mouton Rothschild (Pauillac)
VT:△やや悪い
8 月の雨が非常に多く、全体的に生育期が悪かったため、全体的な品質が低下した年。
コメント:
今回のムートンの中で一番若かったが、エッジから全体的に淡くオレンジががっている。
紅茶や枯葉、腐葉土、なめし革、ミント、ドライフラワー、藁などのブーケ。
酸は高く、タンニンはさらさらと溶け込んでいる。
やはり雨の多いヴィンテージということで、今回のラインナップの中だと一番優しく、エレガントな味わい。
まるで複雑で上品な紅茶を飲んでいるかのような。。。
ラベル:ボナ
イタリア出身のアーティスト。
今回の豊穣の「女性のような牡羊」の絵は、1952年のムートンの「レオノール・フィーニ」が描いたモチーフと対をなすかのような構図となっている。
https://www.chateau-mouton-rothschild.com/label-art/discover-the-artwork/bona?lang=ja
1960 Chateau Mouton Rothschild
VT:ー 平均的
偉大な1959年の陰に隠れあまり情報はないが、最良のものは平均以上の仕上がり。
コメント:
エッジは深みのあるオレンジ色で中心はまだガーネット色が残る。
力強い腐葉土、エスプレッソ、モカ、鉛筆の芯、スモーキー、燻した、香りの立ち上りがすごい。
とっても複雑・・・
タンニンはパウダーのようにきめ細かいが、まだ力強さを感じる。凝縮した果実味。
ラベルはとても歴史を感じるけれど、味わいは生命力があり、素晴らしい。
ちょっとオーブリオンを想わせる。。
ラベル:ジャック・ヴィヨン
フランスの画家。研究者であり、アーティストであり、常に洗練された色彩が魅力の作品を生み出した。
1960年ムートン・ロスシルドのラベルには、幾何学的秩序で描かれたブドウ畑に、動きのある鳥をモチーフとして加えた作品を制作している。
https://www.chateau-mouton-rothschild.com/label-art/discover-the-artwork/jacques-villon?lang=ja
1958 Chateau Mouton Rothschild
VT:○良好
収量は少ないヴィンテージだったが、のびやかで、天候の割にそれほど悪くはなかった年。
コメント:
1960年と似たような色調で、エッジは深みのあるオレンジ色で中心はまだガーネット色が残る。
60年よりは控えめなモカ、腐葉土、コーヒーチョコレート、カカオ、ヴァニラなどのブーケ、スモーキー。
なめらかで繊細、透明感のある果実味、香ばしさと樽のヴァニラの香りは例えるとキャラメルマキアートのような。
ラベル:サンバドール・ダリ
スペインの画家。ここにも逆説的事象がひとつ。1958年ムートン・ロスシルドのラベルに描かれた優しい風貌の羊。
この羊には、子供が描いたデッサンに通じる魅力がある。
https://www.chateau-mouton-rothschild.com/label-art/discover-the-artwork/salvador-dali?lang=ja
1955 Chateau Mouton Rothschild
VT:☆最高
ボルドーにとってかなり成功した年。メドック、右岸のアペラシオン、ペサック レオニャン、グラーヴのワインが特に◎
コメント:
1958年と似たような色調で、エッジは深みのあるオレンジ色で中心はまだガーネット色が残る。
スモーキー、モカ、コーヒー、ブラックベリー、プルーンなどのブーケで、香りの強さは、1960年と1958年の中間くらい。
黒系果実味がしっかり残っており、驚き。
こなれたタンニンだが、しっかりと感じられる。
今回の中だと、一番果実味が感じられた。こういうの好き、、、
バランス良し◎ 若々しさ、パワフルさ、長い余韻、すべてを兼ね備える優等生な味。
ラベル:ジョルジュ・ブラック
ピカソとともにキュビスムの先導者として活躍した。遠近法を排除し、ひとつのオブジェを異なる視点から捉え並置する技法。
1955年ムートン・ロスシルドのデザインは、ラベル実サイズで制作されている。巨匠と呼ぶにふさわしいアーティストの飾り気のない性格どおり、シンプルなタッチで描かれ、この偉大なるヴィンテージに賛辞を呈している。
https://www.chateau-mouton-rothschild.com/label-art/discover-the-artwork/georges-braque?lang=ja
1950 Chateau Mouton Rothschild
VT:秀逸◎
ムラはあるが、芳醇で素晴らしい年。(特にポムロール、サンテミリオン、ペサック レオニャンで豊作)
コメント:
1960-1955より若干淡いオレンジ色。
藁、コーヒー、ドライフラワーなどのブーケ。
1955年に続き、こちらもバランス型。
75年の長期熟成を経て、これまでのヴィンテージよりなめらかで軟水のような丸みのある口当たり。
柔らかい質感だが、タンニンはきめ細かくも意外とまだしっかりと感じられる。
ラベル:ジョルジュ・アルニュルフ モナコ
1950年にはローマ賞版画部門で第一等を受買している。同年、ムートン・ロートシルトのラベルデザインを担当。
膨張感や歪みを特徴とする作品制作に取り組んだ。
人間と植物、鉱物、動物が、同じ動きの中にまとめられた構図を特徴とした、厳格さを特徴とする初期の作風に当てはめられる。
つまり、はっきり明瞭な描線と几帳面に計算された遠近法を用いて、その中に象徴となる牡羊を配する。
版画家の技巧が際立った作品である。
https://www.chateau-mouton-rothschild.com/label-art/discover-the-artwork/georges-arnulf?lang=ja
と言うことで、ムートン5種類を飲み比べさせていただきましたが、個人的No.1は、1955年でした♪
スモーキーで力強いワインがお好きな方は、1960年がお好きだと思います!!
1950年も人気でした☆
ヴィンテージによって、同じワインとは思えない程違いがはっきりと感じられて、やはり古酒は開けてみるまで分からないワクワク感が楽しめました。
以上、ワイン会レポートでした♪
ごちそうさまでした!!!
最後までご愛読ありがとうございました(・∀・)
(文:このみ)